ARTISTS

アンソニー・カロ
Anthony Caro

作品

プロフィール

1924年、イギリス、サリー州ニューモルデンに生まれる。1942年から44年にかけて、ケンブリッジ大学クライスト・カレッジで工学を学ぶ。1946年、ロンドンのリージェント・ストリート工芸学校に入学、ジェフリー・ティーリーのもとで彫刻を学ぶ。1947年よりロンドンのロイヤル・アカデミー・スクールで学ぶ傍ら、ヘンリー・ムーアのアシスタントとして働く。1959年にクレメントグリーンバーグに出会い、まもなくアメリカを訪問、抽象表現主義の絵画との出会いから彩色した鉄による抽象彫刻を手がけ始める。その作品は、物質的な重量感を感じさせない軽やかさが特徴。台座から作品を解放し、空間において作品と鑑賞者がより直接的に関係を結ぶことを可能とした。70年代に入ると錆びた鉄板やワックスを表面に塗布した鉄を用い、素材の質感が前面に出された作品に転じ、80年代には建築的要素の強いモニュメンタルな作品を制作。鉄のほかにも、アルミやスチール、ブロンズ、木、テラコッタ、アクリル樹脂などシリーズにより様々な素材を用いている。1991年に来日し、福井県の小浜の工房で紙彫刻シリーズを手がける。1992年には高松宮殿下記念世界文化賞・彫刻部門を受賞。2013年ロンドンにて逝去。

主な個展

2005 テート・ブリテン/ロンドン、イギリス
1995 東京都現代美術館/東京
1992 トラヤヌス・マーケット遺跡/ローマ、イタリア
1984 サーペンタイン・ギャラリー/ロンドン、イタリア
1975 ニューヨーク近代美術館/ニューヨーク、アメリカ
1969 ヘイワード・ギャラリー/ロンドン、イギリス
1965 カスミン・ギャラリー/ロンドン、イギリス
1964 アンドレ・エメリッヒ・ギャラリー/ニューヨーク、アメリカ
1963 ホワイトチャペル・ギャラリー/ロンドン、イギリス
1956 ガレリア・デル・ナヴィリオ/ミラノ、イタリア

主なグループ展

2002 「Blast to Freeze: British Art of the 20th Century」ヴォルフスブルク美術館/ドイツ
1999 「第48回ヴェネツィア・ビエンナーレ」ヴェネツィア、イタリア
1985 「彫刻の変容」グッゲンハイム美術館/ニューヨーク、アメリカ
1979 「コンテンポラリー・スカルプチュア」ニューヨーク近代美術館/ニューヨーク、アメリカ
1972 「第36回ヴェネツィア・ビエンナーレ〈街の彫刻〉」ヴェニス、イタリア
1970 「現代イギリス美術展」東京国立近代美術館/東京
1968 「ドクメンタ4」フリデリツィアヌム美術館/カッセル、ドイツ
「ノーランド、ルイス、カロ」メトロポリタン美術館/ニューヨーク、アメリカ
1966 「第33回ヴェネツィア・ビエンナーレ〈Five Young British Artists〉」イギリス館/ヴェネツィア、イタリア
「プライマリー・ストラクチャーズ:アメリカとイギリスの若手彫刻家たち」ジューイッシュ・ミュージアム/ニューヨーク、アメリカ
1963 「ドクメンタ3」フリデリツィアヌム美術館/カッセル、ドイツ
1959 パリ・ビエンナーレ/パリ、フランス

参考資料

アンソニー・カロ・スタジオ ウェブサイト
Galerie Templon ウェブサイト
高松宮殿下記念世界文化賞 ウェブサイト