ARTISTS

若林奮
Isamu Wakabayashi

作品

プロフィール

1936年東京に生まれる。1959年、東京芸術大学美術学部彫刻科を卒業後、3年間副手を務める。1960年、第45回二科展に初入選、以後66年まで出品。1960年代後半から70年代前半にかけて彫刻公募展にて受賞を重ね、73年には神奈川県立近代美術館にて初の回顧展を開催するなど、早くから評価を受ける。80年、86年の2度にわたり、現代美術の祭典・ヴェネチア・ビエンナーレの日本代表に選出されたほか、美術館での個展も多数開催されるなど、日本の現代彫刻家の第一人者として活躍。1973年から文化庁派遣研究員としてフランスに1年間滞在。1975年から84年まで武蔵野美術大学にて、1990年から2003年にかけて多摩美術大学にて教鞭を執る。2003年に急逝。 初期から鉄を素材とした彫刻を手がけ、後に銅や鉛といった金属や、木、石膏、硫黄などの様々な素材によって、人間と自然との関係性を問う思索的な作品を制作。1985年には高輪現代美術館の庭園を手がけ、また1995年にはゴミ処分場建設への反対運動から、トラスト地に《緑の森の一角獣座》を設置するなど、大規模な野外作品も多い。「100線」は小型の金属容器に造形物を封入した100個のオブジェによる作品シリーズで、「線」とは地平線を意味する。「新100線」「エクストラ100線」「新々100線」とシリーズ毎にモチーフやテーマを変えて続けられた。

主な個展

2015 「若林奮展―飛葉と振動」名古屋美術館/愛知、足利市県立美術館/栃木、神奈川県立近代美術館 葉山/神奈川、府中市美術館/東京、うらわ美術館/埼玉
2015 「若林奮展」ケンジタキギャラリー/愛知
2013 「若林奮―仕事場の人 DRAWING 1955-2003」多摩美術大学美術館/東京
2013 特集展示「父 若林奮」横須賀美術館/神奈川
2012 「若林奮Bibliography」横田茂ギャラリー/東京
2012 「若林奮―記憶」ケンジ タキギャラリー/愛知
2010 「若林奮展―水没」ケンジ タキ ギャラリー/東京
2010 「若林奮Dog Field Drawing 1980-1992」多摩美術大学美術館/東京
2008 「若林奮 VALLEYS」 横須賀美術館/神奈川
2007 「若林奮 DAISY 1993-1998」多摩美術大学美術館/東京
2005 「若林奮 くるみの樹 DRAWING 1999-2003」多摩美術大学美術館/東京
「若林奮 版画展―デッサンと彫刻の間」世田谷美術館/東京
2003 「若林奮―振動尺をめぐって」 川村記念美術館
「飛葉と振動―2003」横田茂ギャラリー/東京
2002 「若林奮展」 豊田市美術館
1997 「若林奮1989年以後」 名古屋市立美術館/愛知、神奈川県立近代美術館/神奈川、大原美術館/岡山、高知県立美術館/高知
「ISAMU WAKABAYASHI」マンハイム市立美術館、アーヘン・ルードヴィッヒ・フォーラム/ドイツ
1996 「煙と霧-若林奮展」足利市立美術館/栃木、郡山市立美術館/福島、山形美術館/山形
1995 「若林奮―素描という出来事」 東京国立近代美術館/東京
1988 「若林奮:1986.10~1988.2」 北九州市立美術館/福岡
1987 「今日の作家 若林奮展」 東京国立近代美術館/東京、京都国立近代美術館/京都
1980 「若林奮 素猫」雅陶堂ギャラリー
1977 「若林奮展」雅陶堂ギャラリー
1973 「若林奮 デッサン・彫刻展」神奈川県立近代美術館/神奈川

主なグループ展

2015 「机のうえの旅―楽しい現代美術館―」千葉市美術館/千葉
2014 「スサノヲの到来―いのち、いかり、いのり」足利市美術館DIC川村記念美術館/千葉、北海道立函館美術館/北海道、山寺芭蕉記念館/山形、渋谷区立松濤美術館/東京
2013 コレクション2「戦後の彫刻:素材という観点から」国立国際美術館/大阪
2013 「ET IN ARCADIA EGO 墓は語るか/彫刻と呼ばれる、隠された場所」武蔵野美術大学美術館/東京
2013 「水彩画 みずえの魅力―明治から現代まで」平塚市立美術館/神奈川
2013 「町田ゆかりの作家」町田市立国際版画美術館/東京
2013 「Re:Quest―1970年代以降の日本の現代美術」展 ソウル大学美術館/韓国
2012 「Relation:継がれるもの―語りえぬもの」武蔵野美術大学美術館/東京
2011 「淀井敏夫の系譜展」あさご芸術の森美術館―淀井敏夫記念館/兵庫
2011 「開館60周年現代美術の展開」神奈川県立近代美術館/神奈川
2011 「空虚の形態学」東京国立近代美術館/東京
2010 「MASK―仮の面」千葉市美術館/千葉、足利市美術館/栃木
2009 「日本の美術館名品展」 東京都美術館/東京
2003 「作家からの贈り物」 新潟市美術館/新潟、三隅町立香月美術館/、芸術の森美術館/、高知県立美術館/高知ほか
2001 「Ikiro/Be Alive」 クレラー・ミューラー美術館/オランダ
1992 「語り出す鉄たち-今日の金属彫刻から-」東京都美術館/東京
1990/
1991
「プライマル・スピリット-今日の造形精神」ハラミュージアムアーク/群馬、ロサンゼルスカウンティー美術館、シカゴ現代美術館、フォートワース近代美術館/アメリカ、ナショナル・ギャラリー/カナダほか
1986 第42回ヴェネツィア・ビエンナーレ、日本館/ヴェネツィア、イタリア
1980 第39回ヴェネツィア・ビエンナーレ、日本館/ヴェネツィア、イタリア
1975 第13回ミッデルハイムービエンナーレ ミッデルハイム美術館/ベルギー
1972 「戦後日本美術の展開―具象表現の変貌」 東京国立近代美術館/東京
1970 「第2回現代彫刻展」神戸須磨離宮公園/兵庫
1968 「第9回現代日本美術展」東京都美術館/東京
「第1回インドトリエンナーレ」デリー、インド
1967 「第2回現代日本彫刻展」宇部野外彫刻美術館/山口

参考資料

WAKABAYASHI STUDIO website
「若林奮 Dog Field DRAWING 1980-1992」カタログ(多摩美術大学、2010)
「若林奮―1989以後」カタログ(東京新聞、1997)
「若林奮:1986.10-1988.2」カタログ(北九州市立美術館、1988)